発行日: 2020年4月1日

沖縄県が取り組んでいる、久米島の海洋温度差発電実証設備を見学してきました。
海洋温度差発電とは、太陽からの熱エネルギーで温められた表層の海水と、冷たい深層海水との温度差を利用して、媒体(作動流体)に圧力を掛け、タービンを駆動して発電する仕組みで、再生可能エネルギーの活用の一例です。

久米島海洋温度差発電

※一般社団法人国際海洋資源エネルギー利活用推進コンソーシアム事務局 Benjamin Martin氏と

 

海洋温度差発電は、水温の差がおよそ20℃くらいあれば実用化が可能とされています。
久米島では、水深600mを超える深い海の深層水を利用しています。

沸点が低い媒体を21~30℃となる表層水の熱で蒸発させて、タービンを回転させ、その後は媒体を8~9℃の深層水で冷却させて液体に戻し、循環再利用させています。

久米島のこの施設だけでおよそ100kWの出力が得られるそうです。

久米島の海洋深層水は、この温度差発電による電力だけではなく、地域の農業や冷房、飲料水や藻類の培養、食品・医療への活用など、様々な産業に活用されています。

沖縄の離島にこのような先進的な再エネ活用が行われているのはとても素晴らしいことですね。
こちらの設備は県が運営している「実証試験設備」ですが、ここで得られた知見がさらに地域に拡大利用されることで再生可能エネルギーの拡大に広がっていくことを期待しています。

海洋温度差発電実証設備

continue reading

関連記事